From April 2018

【感想】トゥームレイダー ファースト・ミッション(2018/3/21公開)

 大学に行かずバイク便で生計を立てるララ・クロフトは、7年前に行方不明になった父・リチャードの遺産相続をようやく受け入れる。遺されたパズルを解いたララは、父の遺言ビデオを発見する。その中身は、集めた「卑弥呼」に関する資料を焼却して欲しいというものだったが、卑弥呼の謎を追うことで父の足取りを追えると考えたララは、リチャードに船を売った香港の商人ルー・レンを探し出す。しかし、船を売ったのはルーの父で、リチャードと同様、7年前に行方不明になっていた。お互いの父親の行方がわかると考えタッグを組んだ2人は、卑弥呼の墓がある太平洋上の島を目指す。しかし、卑弥呼の墓に秘められた「力」をめぐり、秘密組織トリニティが暗躍していた。  アンジェリーナ・ジョリー主演シリーズのリブート作品。原作となったゲームもリブートしていたのは知らなかった。主演は「エクス・マキナ」エヴァ役や「リリーのすべて」ゲルダ役のアリシア・ヴィキャンデル。「ララはボクシングとかやってて強い子なんやで」という説明が冒頭に入っているし、初めて敵を殺さざるを得なかったときにはショックを受けたような描写もあるし、しっかりとキャラクターを立てて作られている。トレジャーハンターが主役ということもあって、現代の「インディ・ジョーンズ」という感じがある。オリジナルのインディの方は「クリスタルスカルの王国」で完全にダメになってしまったのでね……。  日本人の感覚としては、日本南方(小笠原諸島周辺)が「魔の海」で、卑弥呼は実はそこに流されたのだという話は「そんなアホな」と思ってしまうところだが、エジプトの王が云々とかいうのもこういうレベルなのかもしれないと思わされる。  「ファースト・ミッション」の副題が付けられたように、卑弥呼の力を巡る話は決着したものの、「トリニティ」との決着、そしてララの気付いた黒幕との話は終わってないので、2020年ぐらいには続編が公開されるのでは。

【感想】映画きかんしゃトーマス とびだせ!友情の大冒険(2018/4/7公開)

信号故障が原因で、ヘンリーがヒロの編成に追突する事故を起こし、メインランド行きの貨車を牽引できなくなる。代理はジェームズが担当することになったが、ジェームズをうらやんだトーマスは未明のうちに貨車を牽いて出発してしまう。しかし、目的地であるブリドリントンの操車場の場所がわからないトーマスは、レキシーやテオという実験機関車たちがいる操車場を経て、製鉄所にたどり着く。製鉄所で働くフランキーとハリケーンは、2人だけでは仕事が大変なのでトーマスにずっと手伝ってもらうことを思い付き、貨車を夜のうちにブリドリントンに運び、トーマスを製鉄所に閉じ込める。一方、ソドー島ではいっこうに帰ってこないトーマスを見つければ英雄になれるという言葉を聞いたジェームズが、トーマス捜索のためメインランドへ走り出した。 もともと、目的地の場所も知らないトーマスがジェームズの貨車を勝手に運んだことで起きた話で、製鉄所に閉じ込められたのは自業自得ではある。自分たちは実験用で何もできないんだと思い込んでいたレキシーたちが製鉄所で働くことになり結果オーライ、ハッピーエンドですけどね。 それにしても、いつもはトーマスが自分の仕事をほったらかしたら怒るトップハムハット卿、今回はジェームズからトーマス不在をチクられて「貨車を誰が運ぶか決めるのは私だ」「君がトーマスの支線を担当してくれ」とキレッキレです。どの機関車をどこで運用するか頭を悩ませてるというけれど、主に仕事の不満で無用の対立を招くのもトップハムハット卿が無能だからなのでは……というか、マジでトマパイアとしか思えないひいきっぷりで、不満をいいつつキレないジェームズえらい。 ゲスト声優は森三中の3人。正直、このキャスティングを聞いたときは「まあトーマスやからしゃーない……」とややしんどさを感じたのだが、見てみると、テオ役の村上知子が棒よりややマシ、フランキー役の大島美幸は「こういう中年女性声優いそう」感ある独特の存在感、そしてレキシー役の黒沢かずこはゲストと気付かないレベルで溶け込んでいたのであった。本作はかなりミュージカル寄りで歌も多いのだが、歌ネタやってるだけあってうまい。「クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁」でも声優やってて、その時はまったく存在感なかったけれど、これなら声優イケると思う。