「劇場版マジンガーZ(仮題)」発表で無視される「真マジンガー 衝撃!Z編 on television」
東映アニメーションが「劇場版マジンガーZ(仮題)」という、マジンガーZの新しい劇場版を発表した。公式サイトではキービジュアル代わりに炎がちろちろと揺れるブレストファイヤーのアニメーションが公開されていて、とても期待感を煽っている。
このニュース自体はとても嬉しいし、間違いなく自分は映画館に見に行くのだが、気になるのはニュース記事でちらほら見かける「45年ぶりに復活」のフレーズだ。
おそらく、このフレーズのもとになったのは東映アニメーションが公開したプレスリリースの「「マジンガーZ」が映画化で45年ぶりに復活!」「スーパーロボット マジンガーZが45年ぶりにスクリーンで復活する」という部分だ。
全世界注目のプロジェクト始動! “元祖”にして“伝説”のスーパーロボットアニメが映画館で超復活!! 「劇場版マジンガーZ」(仮題)|プレスリリース|東映アニメーション株式会社
文字通りに受け取ると「マジンガーZが45年ぶりに復活する」ということなのだが、マジンガーZの放送開始年である1972年(昭和47年)から起算すれば確かに2017年で45年になるが、普通、「復活」といえば「姿が消えてから何年か」ではないのだろうか。
その視点からいえば、マジンガーZの放送が終わった1974年の方が妥当だし、さらにいえばマジンガーZは「グレートマジンガー」にも出てくるので、グレートマジンガー放送終了の1975年の方がいいし、さらにさらに、1976年公開の映画「UFOロボ グレンダイザー対グレートマジンガー」にも出ている。
そしてなにより、「マジンガーZ」の放送開始年か終了年かということよりも何よりも、タイトルにも入れた「真マジンガー 衝撃!Z編 on television」は、声優こそ初代シリーズから変わっているが、永井豪のマンガ「マジンガーZ」を原作としている、れっきとした「マジンガーZのアニメ」であるということを忘れて欲しくない。放送は2009年4月から9月で、ここから考えるとマジンガーZ不在のブランクはわずかに7年である。
「マジンガー的なもの」としては2011年にOVA「マジンカイザーSKL」が公開されているし、いうほど「待望のマジンガーZのアニメ」って感じはないのだが、少なくとも「真」は黒歴史ということか。