From July 2015

日本初のプロ・オブローダー「ヨッキれん」の講演を聞いてきた

「オブローダー」とは、「obsolete(廃れた)+「road」+「-er」から来た造語で、廃道探索などを好む人のこと。「ヨッキれん」こと平沼義之氏は「山さ行がねが」というサイトの管理人で、あちこちの廃道・旧道・廃線跡などを探索する著名なオブローダー。近年は廃道を中心としたDVD・著作で生計を立てている、プロ・オブローダーでもある。 この「山さ行がねが」というサイトの読み応えは、ヘタに読み始めるとWikipedia以上に夜が明けてしまうというレベル。最近はテレビ番組やイベントへの露出もあるものの、中の人を生で見られる機会はなかろうということで、この立正大学環境科学研究所講演会・「ヨッキれん流 山さ行がねがの裏側見せます。交通調査ツールの活用方法」を聞きに行ってきた。 7月16日(木)に立正大学熊谷キャンパスで「ヨッキれん流 山さ行がねがの裏側見せます。交通調査ツールの活用方法」と題した講演を行うことになりました。参加費無料、予約不要です。一般の方にもご観覧いただけます。 問い合わせ先などの詳細は、近日中にお知らせします。 — ヨッキれん/平沼義之 (@yokkiren) 2015, 5月 30 会場は立正大学熊谷キャンパス。どこだよ!?と調べて、JR高崎線の熊谷駅か、東武東上線の森林公園駅から国際十王バスで行くのがよいことを知り、帰りは新幹線に乗る都合上、熊谷駅に戻ることになるから、往路は東武を選択。 池袋から急行に揺られること約1時間、森林公園駅に到着。熊谷って遠いのね……。 通学路線なので電車とバスの接続はバッチリ。しかしこの日は台風11号接近のため急行の到着が2分遅れて、ギリギリに。あやうし。 バスで約20分走ると終点、立正大学熊谷キャンパス。講演会場はアカデミックキューブというオサレな建物の1階にある教室。 地学ナントカ講義の授業であると同時に一般開放している講義でもあるということで、300名以上入る教室が6割ぐらいは埋まっていたみたい。準備中の平沼氏を見て「お、生ヨッキれん」と勝手にテンションを上げる。 以前は秋田に住みつつのオブローダー活動をしていたが、日野市に引っ越してオブローダーとして生計を立てることにしたのだそうで。 まずは自己紹介や、廃道の4つの魅力「冒険」「美景」「歴史」「技術」などについて軽く紹介。そして、テーマに沿った「ヨッキれんの調べ方」についての話へ。まずは「地図」。 普段、平沼氏は不便&限界を感じるため、あまりネットでは地図を見ない。今回は講演にあたり、Googleマップ・Yahoo!マップ・マピオン・地理院地図・スーパーマップル・プロアトラスSV6という6大電子地図を使ってみて、その特徴を挙げてくれた。広く使われているGoogleマップは、県道の色分けなどがなく、山間部だとあるべき道を描いていないことがあるので不便。それが、マピオンなら大字まで表示されるので、わりとマシになる。これがプロアトラスSV6になると、大字ごとの色分けまでしてある。大字というのは江戸ごろの村境だったりして、古い地形や古い道路の情報が必要なオブローダーにとってはとても有益。 続いて、「旧版地形図の面白さ」。読み解くポイントは、現在との違い。また、旧版同士でも図式(凡例)の違いで表現が異なる点に注意が必要。素人にありがちなのが「太く描かれている道があるときから点線になった、きっと廃れてしまったんだろう」という誤読で、昭和30年代までは国道・県道はそれぞれ太めの幅で描かれているが、実際の道幅とは無関係で道幅については別途図式が用意されているので、点線になったのは単に国道指定・県道指定が外れただけというケースがある。 図式で特に重要なのは大正6年図式(大六式)と明治42年図式。国道・県道の下に里道(りどう)として達路、聯路、間路がある。さらに、道路幅や、荷車の通行不能を表現する記号が存在した。 道路橋表現もいろいろある。平成14年式だと道路に応じて種類が1つだが、大六式だと9種類ある。凡例にあるのは垸工橋(石などを積み上げて作ったもの)、鉄橋、木橋の3つだが、ほかに「鉄脚または垸工脚を有する木橋」「仮橋」「脆弱なる橋」「舟橋」「徒橋」「桟橋」の6種類があった。いまの地形図だと、見ても何製の橋か分からないが、旧版ならわかる。また、橋はかかっていないが車輌を渡し得る「車輌渉場」の記号も。 「旧版地形図の閲覧と入手方法」は平沼氏の場合、閲覧なら国土地理院関東地方測量部閲覧室、入手は国立国会図書館の遠隔複写サービスを用いる。県立図書館へ行けば、だいたい県内の地形図は網羅している。コピーは1枚10円で、全体の1/2まで。国会図書館は全国の地形図をほぼ網羅しているが、閲覧手続きが少し面倒。コピーは1枚約100円でサイズはA2、現地に行かなくても遠隔複写サービスで送ってもらえる。閲覧室も全国を網羅していて、備え付けのPCで自由に見れるが、入手は謄本で1枚500円。サイズは柾判(460mm×560mm・元と同じサイズ)。なので、国会図書館の遠隔複写サービスオススメ。 使い方は、「1.国会図書館の登録利用者になる」→「2.NDL-OPCAで複写したい資料を検索する」→「3.必要事項を入手して遠隔複写を依頼」→「4.1週間程度でコピーが送られてくるので同梱の振込票で支払う」。どんな地形図があるのかは国土地理院の2万5千分の1、5万分1地形図、20万分1地勢図図歴のページを見るとわかる。遠隔複写サービス利用時、全角16文字しか入力できない備考欄に「A2白黒等倍、外周部の縮尺カット可」と書いておくとわざわざ問い合わせを受けなくてすむ。 最後に、ヨッキれんおすすめサイト集。 トンネルのデータ:隧道データベース、日本全国トンネルリスト…

追加生産のスプラトゥーンamiiboボーイ&ガールをようやく買えた話

【amiibo国内向け出荷のお知らせ】追加生産分のスプラトゥーンのamiibo「ガール」「ボーイ」は7月9日頃に出荷いたします。また「イカ」は7月下旬の出荷を予定しております。※なお、トリプルセット[ガール/イカ/ボーイ]は、今後も含め追加出荷を行う予定はございません。 — 任天堂株式会社 (@Nintendo) 2015, 7月 6 というわけで各所で売り切れ続出のスプラトゥーンamiiboをようやく買えたよ、っていう話。 ボーイ&ガール。 横から見たところ。ポップできゃわいい! うら。ミニゲームをコンプするとギアがもらえる。ボーイのローラーほしい。 Amazonではテンバイヤーが高価出品中。トリプルセットは定価3000円が転売で2万円近くまで高騰してもう手が出せない値段に……。 ヨドバシ.comは「販売を終了しました」とのこと。ちなみにヨドバシは店頭でも売ってませんでした。 amiiboイカの追加出荷は7月下旬予定だそうで、下旬っていつなの……毎日ゲーム屋行かないとあかんのか……うおおお。 あとスプラトゥーンの新マップがたのしげ。 つづらおりー 明日7月11日午前11時、新しいステージ「タチウオパーキング」が追加される。 高低差の大きなマップで、九十九折の道を一気に駆け下りて前線に進めるが、相手側に攻め込むには長い坂道を登らなくてはならない。 所々にある近道をうまく使おう。 pic.twitter.com/PkabO02yzG — Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2015, 7月…

毎年おなじみWikipediaの「寄付してね!」開始、これまでにないほどデカいバナー出現

隣で某ちさとが「うあー」とかわめいて見せてくれたところによると、Wikipediaが毎度おなじみ「ウィキペディア創設者ジミー・ウェールズからのメッセージをお読みください」を開始していたので、「みたいみたいー!」と思って、トップページからでたらめに目に付いた単語をクリックしまくること9クリック目、「ウラル川」でついにウワサの超デカバナーに遭遇。 デカ過ぎるだろ、画面の半分ぐらい埋まってるぞ 文面は以下のような感じ 読者の皆様、 今週は皆様にお知らせがあります。ウィキぺディアの援助をお願いいたします。 私たちは独立性を守るため、一切の広告を掲載致しません。 平均約¥1,500の寄付で運営しております。 援助をして下さる読者はほんの少数です。 お願い致します。 今日、読者の皆様が¥700ご援助下されば、寄付の募集は一時間で終了です。 ウィキペディア活用しておられるのでしたら、広告掲載せずにさらに1年活動できるよう、どうか1分の時間をお取り下さい。 私たちは小さな非営利組織ですが、サーバー、プログラム、人件費など、世界でトップクラスのウェブサイト同様のコストがかかります。 利用者は何百万人もいますが、他の大きなサイトに比べほんの少額の費用で運営しているのです。 ウィキペディアは特別です。誰でも活用できる図書館や公園のようです。 ウィキペディアは、世界中の知識の相互活用に情熱を抱くボランティア達によって書かれています。 募金活動を終了し、ウィキペディア改善の活動に戻れるようご援助ください。 宜しくお願い致します。 特にハートにびんびん来るのが「今日、読者の皆様が¥700ご援助下されば、寄付の募集は一時間で終了です」という一文。「このうざいバナーを消すにはみんなのマネーをオラに分けてくれ!」という非常にわかりやすく強力で、それでいて押しつけがましいが、確かに言われてみれば普段から利用しまくっている訳なのだなぁということで、履歴に残っている限り、大体半年分ぐらいをカウントしたところ、約360回もWikipediaを見てみたことが判明。つまり1ヶ月で60回、1日平均2回もWikipediaを見ていることに!なんてこった、気づけばWikipediaのヘビーユーザーみたいになってしまっているではないか! ということで、とりあえず年間で720回ぐらい見る訳なので、1回1円と考えると、年に1回ぐらい700円ほど寄付するなら十分アリなのではないか。ポチろう、ぽちぽち。