千里高校文化祭の全クラブ・クラス「看板」2016年度総まとめ論評

そんなわけで2016年9月17日(土)、文化祭2日目の一般公開日にやってきました
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今回の入場ゲートはこんな感じ。赤・黄・青というと、創価学会の三色旗。創価学会公式サイトによると「赤=勝利、黄=栄光、青=平和を象徴しています」「婦人部では、赤=和楽、黄=求道、青=福運」「聖教新聞では、赤=太陽、 黄=知性、青=広宣流布」というような感じなのですが、きっと偶然の一致。もしかするとルーマニア国旗かもしれない。その場合は「青は空、黄は鉱物・穀物、赤は国民の勇気・独立闘争」だそうで。いずれにしろ、誰か止めなかったのか。
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入り口には毎度おなじみPTAカフェ。
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そんなわけで気を取り直し、今年の看板を見ていきましょう
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フォークソング部ともう一つは……これはどこだ?プログラムを調べてみると、「ダンス部」だそうで。部の名前を出すことが足を引っ張るとは思えないので完全にデザインミス。ダンス部だとわかればもっと見に行く人は増えるはず、惜しい。
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右から順に、我らが報道部、PEC、演劇部、茶道部、理科研究部、美術部、吹奏楽部。茶道部の「予約制ではありません」からにじみ出るお気持ちがいろいろな事情を想像させます。
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一体何をするのか報道部は一切不明なものの、とにかくすごい渡り廊下にいるということだけはわかった。なんか「ドリフターズ」で出てくる廊下ってこんな感じだったような。
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3-1、美女と野獣ですな。かなり凝ってるだけでなく、場所も時間も分かる。グッド!
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3-2、オズの魔法使い。なんか人形劇っぽい雰囲気。どこでやるか不明なので、印象重視か。
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3-3、The Sound of music。これも場所も時間もが分かるようにできてる。
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3-4、なんかすごいアリス。革命軍かな?
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3-5、HighSchool Musical、めちゃくちゃ空間的にこりこりの配置。なんだかわからないがアメリケーヌな感じ。
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3-6、魔法にかけられて。今から入水自殺でもするのかというような感じに見えなくもないが非常にわかりやすい。
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3-7、天使にラブソングを。原作がある場合はそのイメージに忠実に作るのが王道だが、王道すぎてなんだかすごく濃い。
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今回、ぶっちぎりですごかったのがコレ、3-8のルパン3世カリオストロの城。時計はちゃんとリアル時刻を表示しており、なおかつずっとルパンのBGMが流れている。いやー、すごい。学校において教育目的で入場料とかを取らないのであれば著作権の縛りを受けたりしないので、ここまで見てきたようなもろもろが可能なわけで、それを完全に逆手にとった選択、すばらしい。これを選んだ時点で勝利している。
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2年生の立て看板
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右にあるのが2-1の模擬店、HAWAIINE CAFE。看板では「HAWA CAFE」になっており、自分で「イイネ!」と主張する我田引水っぷりがステキ。中央は2-2、静かな森の中へ。どこへ行けばいいのだ?左端がTwitter上での宣伝活動がめちゃくちゃ目立っていた2-3、花より男子。
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2-4の「ふわふわっしょい」とかいう駄菓子カフェ的な何か、というか「わたがし」というたった一つの切り口でここは徹頭徹尾切り込んでおり、キャラデザも優秀、これは圧巻。周囲の通りすがりの人の評価も非常に高かったので、これは当たり。隣にある2-5「vs five」はもう、アレ。見たまま。
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2-6の「ポップコーンカフェ」と、2-7の「ふわーんテッドハウス」が完全にアイディアがかぶっており、仁義なき戦いを繰り広げているのが見どころ。残念ながらポップコーンの方がイメージ的にヨイ。その端っこではさりげなく2-8の「縁JOY EN日」がなにやら自己主張中。
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ラストは1年生。というか、2年生も3年生もコレまでの過去の経験があるからこそあれだけ凝っているわけで、そのことは1年生の看板を見ると実感できます。経験大事。
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右が1-1、ToyStoryのクイズ&迷路。真ん中が1-2のビデオ上映。左端が1-3、これで何をするのか理解するのは不可能では……。
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右端が1-4の縁日、確かにお祭りっぽい。中央が1-5、たぶんお化け屋敷。左端が1-6、うた魂。うた魂とは一体?
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右が1-7、なんというか中2病全開的な要素を感じるので個人的には好き。左の1-8もなんだかわからんがとにかくヨシ、楳図かずおっぽい。
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というわけで振り返ると、こんなに長い。
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やはりこれだけ長い中で、これだけの量がずらーっと並んでいる中、印象に残してもらおうと思うと、まずインパクトが必要で、そうやって注目を浴びた後、さらに詳細な情報、つまり「場所」「時間」「やること」というのを簡潔に伝える必要があるわけで、それこそがまさに「デザイン」なわけですな。なので、ぶっつけ本番で板に描く前にある程度の計画というか、プランを作るはずだが、その段階でそういった必要な要素をいかにして入れ込んでいくのかというのが制作者たちの腕の見せ所。「自分が描きたいものを描く!」「作りたいモノを作る!」という熱意に加えて、そういう計算高さも求められるわけで。それがやはり2年、3年と1年上に上がる度に「なかなかやるな」というものになっていくので、「これが成長というものか……」と実感できるわけですな。